靴って、難しいですよね。サイズだけではなく、
形やタイプもそれぞれ違うし、何を選んだらいいのでしょうね。
ま、正直、「ピン!」ときたやつを選ぶのが、間違いないでしょう。
と、言ってしまったら身も蓋もないので、私流の選び方を書きます。
ちなみに、まったくの初心者さんのために、はじめに買う登山靴の重要性を理解してもらうための記事を書いていますので参考にしてください
まず、買う前に、
自分の登山スタイルを見つめましょう。
どんな登山をするのかということを。
日帰り登山なのか、縦走を始めたいのか、雪山をやってみたいのか、
その人の山に対するスタンスがあると思います。
その時、よく考える必要があるのが、
山登りは、たいてい発展します。
どんなこともそうですが、続けていけば、奥深くなっていくものです。
とはいえ
初めて登山の人なら、続けられるかどうか、という意味で
あまり本格的な登山靴は買い難いものです。
これから雪山を始めたいという人も、
本当に本格的な雪山までのめり込んでいくかどうか、
不明ですよね。
そんな大掛かりな装備でいいものかどうか、
迷うところです。
そして、始めようとしているたいていの人が、こう思っているはずです。
「なんとか1足で済ませたい」
…わかります。そのお気持ち。
でもそれをきっぱり諦めてみましょう♪
通常なら、そんなにすぐに何足も揃えられませんが、
2-3年やるうちに、靴も揃ってくるものです。
長い目でみて、ラインナップを作る作戦てのは悪くないはずです。
自宅にテレビが何台もあり、今や車や携帯を2台持ちしているような、
考えられない時代なのに、
好きな登山に使う靴を1足で済ませるられるはずはないでしょう?
山は人生観をかえるほどのすばらしい趣味です。
安全、快適な登山を左右する最も重要なアイテムの登山靴には
もっとウェイトを置いていいとおもいます。
それをふまえたうえで、登山靴の種類を見て検討しましょう。
大きく分けて5段階ですね
(日帰り 近郊の山 軽量化登山 クライミングとしてのアプローチ)
ローカットのトレイルラン系のシューズやウォーキングシューズなど。アプローチシューズと呼ばれるものもローカットが多いようです。ここでは、種類が多いですが、一般登山向けではないので割愛。
(日帰り 近郊の山 2000m級 3000m級 短期間の岩稜登山や縦走 クライミングとしてのアプローチ バリエーション)
ハイカットほどは足首を固定しませんが、やや安定感があり多様に使いやすいシューズで、
主にナイロン製が多く、軽く、柔らかい素材のシューズ
(2000m級 3000m級 岩稜登山や縦走 きつい下りが長い 中長期登山 バリエーション)
カットも高めですが、足首周りの柔軟性もありやや硬めのシューズ
日帰り登山から縦走まで広くカバーします。このタイプが夏山アルプスなどではもっともポピュラーかもしれません。
(3000m級 岩稜登山や縦走 きつい下りが長い 中長期登山 雪渓登山 バリエーション)
ハイカットシューズでアイゼンの装着も意識したソールが硬めのシューズ
重さもそこそこあり、生地もやや厚めです。夏の残雪や岩稜の縦走時に性能を発揮します。
(3000m級 岩稜登山や縦走 きつい下りが長い 中長期登山 雪渓登山 バリエーション 雪山登山〜2000m)
2000mクラスの雪山くらいまでカバーする、アイゼンの装着も可能な
ハードブーツ。革製や特殊素材の仕様がメインで、ソールも曲がりません。
寒いコンディションにも対応しますが、厳冬は厳しいです。
上記と同じ
今の流行りでもあるライト&ファーストに即した軽量化重登山靴。特殊なナイロン素材のものが多く、足首周りにある程度の柔軟性を持たせています。また軽量化もされたいてい900gクラス(片足)。雪山ブーツとして使いやすいのですが、防寒にはすこし甘さがあり、人によっては寒い思いをします。初めに雪山ブーツを買うならこのクラスが良いと思います。一部ゲイターと一体型あり。
厳冬期用仕様となっているソフトブーツで革製の物が多く、特殊素材も。また、ゲイターと一体型になっているものもあり、厳冬の寒さに対応しています。(それでもKGは寒いと感じます今日この頃。。)重量は1kg(片足)を超えます。脚の動きはAよりも固く、登攀的なルートよりは、縦走系。もちろん雪山all in oneです。
最近はめっきり見なくなったプラスチックブーツですが、これが一番あったかいです。インナーシューズと二重になったものがメインですが、今は、作っているメーカーも限られています。でも、じつは、やっぱりプラブーが一番あったかくて登攀しなければ、いいんじゃないかと思っています。
これらは、大まかな分け方なので、
メーカーにより、いろんなパターンがあり、年々、進化したシューズが登場しています。
基本的には、同系の靴を2足くらい持つことが望ましいです。
たとえば、AとBを1足づつもっていれば、
夏山で歩くコースや目指す山によって、靴をチョイスできますし、
連チャンで登山というときも、片方が雨で濡れてて使えないときは、
代用できます。
雨降りが確定しているような登山のときは、易しいエリアでも
C程度の硬めのハイカットを履けば、防水機能も高く濡れずに済みます。
(柔らかいシューズは、たとえゴアテックスであろうと、そこそこ履いていればけっこうすぐに水漏れしてきます。これはブーツの折り曲げの繰り返しにより生地の亀裂や破損があると思われます。)
【足幅、形、厚み、長さ、締め付け具合】
靴も洋服と同じで、シルエット(足型)があっていなければ、フィットしません。
どんなにオススメでも、合う・合わないはあります。
なので、たくさん履いてみるのがいいです。
まずは、気に入ったシューズをみつけたら、
インソールを引っこ抜いて自分の足と合わせてみましょう
小指や拇指がソールから出てたり、逆に足幅が余りすぎているものはNG
履くまでもありません。
だいたい合っているようなら、こんどはソールを靴に入れて試し履きしてみます。
(ちなみに、私は、別売の効果的なインソールソールを常に使用しているので、お店に自分のソールをもっていって、それを靴に入れて試し履きしています。)
インソールの重要性についてはこちらの記事を書きました
登山靴のインソールで快適な山歩きを楽しむために
そのとき靴下の厚みに注意します。
夏用なら薄手なのか中厚くらいなのかで、フィットが違ってきますので、
自分が常に履く靴下の厚みを選びます。
靴下も一緒にお店で買うのが理想ですね。
雪山用シューズは、脚のむくみなども考慮して、さらにすこし大きめを選ぶのがいいですね。
アイゼン装着で歩くとすぐわかるのですが、すこしでも足が中で当たると、辛いですので。
で、お店で2-30分履いているのが理想ですが♪
これはちょっと経験と知恵がいります。
通常不向きですので、おすすめしません。
私の場合は、履いている靴のメーカーの同じラインナップ(足型のベースが同じとおもわれる)で、マイナーチェンジしたようなシューズを買う場合など使っています。
これなら、同サイズでも足型が同じ(とおもわれる)ので問題ないでしょう。
ただし同じメーカーでも足型はいくつもあるので、やはり確証なければショップで購入をオススメします。
※私のよく行くODショップWILD1などでは、靴のリペアはもちろん、防水の不具合などを持っていけば、すぐに新品と交換してもらえます(かも)よw
また、購入直後は、よく足首周りやクルブシなどが痛くなります。でもこれはたいてい、新品だからなのです。数回履いているうちに、痛みが治りますよ。