雪山登山装備|ゴーグル・グローブ・バラクラバ(目出帽)

ゴーグル・グローブ・バラクラバ(目出帽)
じつは一番悩ましい雪山装備はこの3つではないでしょうか?なかなかうまく使えなかったり、選び方を間違ってしまったりして失敗してしまうのもこれです。
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雪山装備の小物|特徴と失敗しない選び方

登山時のゴーグル

ゴーグルといえば、曇る!という悲鳴がつきものです(笑
いろんな方と歩いていて、ゴーグルが曇らない方のほうが少ないくらいです。後を振り返ると、真っ白に凍ったゴーグルをつけて、足元を探りながら歩いています。あと、ゴーグルが曇ったからといって、水中眼鏡を持ってきた方もいました。な、なるほど…じゃない(笑
そもそもゴーグルがなぜ曇るのでしょう?
内側が曇るのは汗です。外側が曇るのは息の蒸気と雪です。その他に、小屋の中などに入ると急激な気温差で曇ったりします。
外の曇りはいいとしても、内側は困り物です。いったん曇ると、現場で拭いたりするのが困難です。けっきょく曇ったまま歩くようなことになります。
ポイントは、ゴーグルはむやみやたらに装着しない!、が正解(笑
よほど風のあるときか、稜線からの下山時など、汗かかない状況でつけるのが良いです。それまではなるべくケースに入れて保護しておきます。ポケットや頭の上につけておかないこと。

雪山用ゴーグル

私は、スキー用のPOCのゴーグルをつかっています。2重の曇りにくい構造で、視界が広いゴーグルです。
曇りにくい構造&視界が広いレンズがベストです。
ファン付ゴーグルなどあるようですが、値段と使用チャンスと使えるかどうかを考慮してみてください。
あと登山用でレンズ面が皮膚から近いものがありましたが、これも曇りやすいのではないでしょうか。

 

 

サングラス

ちなみにサングラスは、一般的なスポーツサングラスでいいと思います。色が薄いと、晴れた日はまぶしいです。偏光レンズが理想ですがなしでもOKです。金属フレームはよろしくないです。最近はゴーグルのようなサングラスも登場していますね。防風性があるというか・・・。密閉すると曇ります。私はオークリーのサングラスを使っています。

 

雪山用グローブ

雪山ではグローブも悩ましいものです。
グローブは2重構造や3重構造、それらが一体になったもの(シングル)、などがあります。最近は3重構造でも2重になっているものが増えています。
シングルグローブなのか、2重グローブなのかは、インナーグローブも想定して、あまり複雑にならないようにしてください。
ピッケルなどを持ちますので、掌は革製かそれに類する素材のグローブがいいです。
グローブにはリーシュがついているものと付いていないものがあります。
リーシュはある意味便利ですが、ジャマなことも多々あります。
基本的にはグローブを外すときはジャケットの中に押し込む習慣をつけましょう。
いづれにしても、予備のグローブを必ず持って行きましょう

 

オーバーグローブの選び方

まず、暖かいものが前提です。グローブに書いてある気温は、あまり参考にはなりません。日本の雪山は湿度との戦いという面もあるのです。-5℃くらいでもかなり寒い時もあります。あとは、本人の寒さに対する感じ方です。
そしてフィット感。硬めのオーバーグローブは、指がやや曲がった形に成型されていますが、その状態で手が楽でないといけません。
また、フィットのズレもあるでしょうが、オーバーグローブをつけると、操作性が著しく低下します。指先がブカブカというのは困りますが、指先が当たるのはもっと悪いです。
防水性は欲しいところですが、真冬の積雪期はそれほどきにしなくていいでしょう。
できれば高山・厳冬季用と低山・春山用に分けておくとよいでしょう。
厳冬季用は、3フィンガーのミトングローブがおすすめです。指が温かいし、人差し指が使えるので、五本指と操作性はさほど変わりません。
春山用は防水素材の2重グローブやシングルグローブが良いです。昼前には雪が融けだしますので足回りも腕周りもずぶぬれ、なんてことも想定できます。

こちらの記事に詳しく雪山グローブの紹介も掲載しています

山グローブ・手袋の種類と選び方

 


ブラックダイアモンド ソロイストフィンガー
ソロイストロブスターの最新モデル。保温性と操作性の中立を目指したハイエンドな厳冬用グローブで、中身はプリマロフト、さらに防水透湿素材(BDRY)を採用。ナイロンシェルは4ウェイストレッチで掌はゴートレザーとケブラー補強。私もロブスターを使っていますが、指先の冷えも軽減され、操作性もよく、なによりお値段もお手ごろなので非常におすすめです

 


マウンテンハードウェア タイフォングローブ
これも使っています。2重構造のグローブです。ナイロンとゴートスキンのアウトドライ防水グローブです。操作性も動きも良い感じです。中はウール混紡のフィット感のあるインナーグローブがついています。保温性はソロイストほどではないので、厳冬期はちょっと寒いでしょう(人による)

バラクラバ・目出し帽子

雪山では必携です。軽アイゼンレベルの初級者では、バラクラバ同様に皮膚を出さないような組み合わせの帽子やマフラーなどをするように案内していますが、アイゼン&ピッケルの世界では、バラクラバが必須です。これ以上操作性の良い帽子はないからです。バラクラバならどれでもよいかというと、そうではなく、形と生地はチェックします。
形は、皮膚が出ないような形であることが条件です。スキー用などにみられるゴーグルの着用を想定したものは、ゴーグルの部分だけに丸穴が開いたものだったりします。凍傷で多いのは、鼻先や頬のほか、メガネフレームがあたるコメカミのところだったりします。サングラス着用時でも皮膚が露出しにくいものを選びましょう。
生地は普通にウールやフリースなどの保温素材でよいと思います。分厚すぎるものは必要なく、適度な薄さで良いでしょう。ヘルメットを着用する場合はそれも考慮しましょう。
なかなかバラクラバもレンズの曇りの問題や、低温時のゴムの伸びの問題など悩み多いアイテムですが、中には、部分ごとに生地を変えたりしてハイテクなアイテムも出てきています。
また、息が苦しい!という方におすすめなのは、鼻や口の部分が完全に穴が空いたタイプのネオプレーン系のバラクラバもあります。サングラスやゴーグルが曇らないという意味で、大いに有効なアイテムだと思います。

 


パタゴニア キャプリーン4バラクラバ
これが無難に使いやすいです。薄さも良いです。ただやはり低温で伸びます。

 


スマートウール バラクラバ
私も使っていますが、軽くて薄くてなかなか良いです。ただ激風があたるとちょっと痛いです。

 


マウンテンイクイップメント バラクラバ
パワーストレッチ素材の目出し帽子です。かなり気になります!

 


ホグロフス バラクラバ

 


ファイントラック バラクラバビーニー
いつも意表を突いてくれるファイントラック。ウールとポリエステルのミックスアイテムです。