山グローブ・手袋の種類と選び方

山のグローブ・手袋

グローブも、難しいですね。選び方が。
ザックやシューズ以上にに、理想的なものが、、、、ない。。
というのが現状です。
当然使うシチュエーションによって、使い分ける必要があり、
ALL IN ONEはナイデス。タブンコレカラモ・・・
ということで、ここでは、コアなことは抜きにして、一般向けにグローブ選びを考えたいと思います。

 

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グローブの基本も3レイヤー?!

そうですね。ウェアと一緒です。
いろいろな素材やらなんやら出回っていますが、手袋の場合も、発汗(アンダー)・保温(ミッド)・防風防水(アウター)というのを考慮します。
@インナー系の薄手の化繊手袋(ブレスサーモなど)
肌着的な手袋。グローブを外すことなく細かい手作業用などに適している。保温性や撥水性。

 

Aストレッチ性にすぐれたフィット感のある手袋(ポーラテック系)
モンベル、手袋、グローブ ブラックダイヤモンド、手袋、グローブ
フィット感があり使いやすい。私もメインに使っています。防風性のウインドブロック仕様の手袋もあるがややゴワゴワしてくる。

 

B濡れても保温力のある予備アイテム(ウール系)
スマートウール、手袋、グローブ
ウール手袋は暖かいし風合いも良い。若干分厚くなるものが多い。

 

C防風性・防水性を重視したトレッキング専用(撥水ストレッチナイロン、ゴア)
イスカ、手袋、グローブ アクシーズクイン、手袋、グローブ
雨のときに有効。天気が良いときは真夏は暑くて使えないことも。予備のアウターとして使える。

 

D保温力を重視したインサレーショングローブ(ダウン・プリマロフト)
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空気を逃がさない!保温力に長けたグローブ。モコモコするので操作性がマイナスとなる。ミトンタイプが多い。

 

Eアウター専用(撥水ナイロン・ゴアテックス・ケブラー・革)
マジックマウンテン、ミトン、グローブ
アウターのナイロン生地だけのグローブ。すでに持っているインナーやミッドグローブと合わせる場合に便利。もし、インナーも買うつもりなら、一体型になっているモデルのほうが操作性など無難。

 

F冬季用2重グローブ
ノースフェース、手袋、グローブ ブラックダイヤモンド、ミトン、グローブ マムート、ミトン、オーバーグローブ
アウターの中に、独立した化繊やダウン・フリース素材のインナーグローブがセットもしくは一体になっている。5本指グローブのほかミトンタイプなどもある。

 

たいていはこれらの組み合わせです。
※クライミング用グローブを追加後記しました

 

要は手袋の組合せ

たとえば、夏山に使うものは、防風・撥水素材のナイロン1枚のものや、保温素材にグリップとなるナイロンを配したもの、薄型フリース素材など、これらは、用途に応じて使い分ければよいです。
これが、春秋になると、保温・防風・通気性のあるものが必要です。
つまり、グローブは二つは必要になります。保温・防風用のグローブと、晴天時の通気性のあるものです。気温が低かったり、風がある稜線などでは、晴天でもグローブがないと手が冷たくなります。かといって、ナイロングローブでは暑過ぎることもありますね。
冬場は当然分厚いオーバーグローブが必要になります。予備グローブも必要ですし、3つくらい持っていきます。迷うのは組み合わせかと思います。
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雪山で使うオーバーグローブについて

ではこのオーバーグローブはどういうものがいいのか?です。
中綿とアウター(ゴアシェルなど)が一体になっているタイプとセパレートタイプがあります。
それも、超ゴッツいものから、簡単なスキー用の薄っぺらなものまでいろいろです。
冬季にどのような登山をするかにもよりますが、登攀でなければ、ひとまずは2層になっているセパレートタイプをオススメします。
雪山ではとくに、登山中に素手を出すということはやらないといわれています。
ちょっとした作業(靴ヒモだったりジッパーやベルクロ操作)を行うときに、慣れていないと、すぐに素手でやってしまいがちです。
本当は、オーバーグローブをつけたまま作業ができるというのがベストです。が、なかなか中高年の方などに、はじめからそれを要求してもむつかしいかもしれません。
なので、かならずアンダーグローブをしてもらい、オーバーをはずしても素手にならないようにしてください。(そして、本来ならば自宅でグローブをつけてアイゼン装着やジッパー上げ下げなどの練習をしてみることです)
このとき、場合によっては中のグローブが濡れたりしますので、予備としてウールなどのグローブももっておきます(ザックの奥にいれないこと)
また、グローブを置きっぱなしにして、風で飛ばされないように。(私は胸のジャケットのなかに突っ込んでおきます。リーシュを使う人はリーシュの癖をつけます)

アウトドアでの防寒レベルを確認(理解)

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たいていのオーバーグローブには、グローブの厚さによって対応温度というのが表示しています。
5℃〜-10℃ といったように。
でも、これ、あくまで目安です。湿気やボディのほうの防寒しだいで、寒さがもっと増すこともよくあります。また、人によっても差がありますし、サイズがきついと血行を阻害して冷たくなります。
はじめに書きましたが、グローブも一つですべてOKというものはないので、組み合わせや目的をしっかり考慮しましょう。
まずいのは、サイズだけ合わせて、対応温度すら見ずに買っている方も多いようです。そりゃ暖かいお店で試着すれば、寒さは感じませんが、、、、そこは、、、考えましょうw

五本指とミトンとどちらが良いのか?!

ミトンというのもあります。親指以外の4本が一体となったグローブですね。
操作性はほぼ、なしです。ドラエモンよりマシな程度(そういえばドラエモンはどうやってスイッチとか押してるんだ?)
ミトンの良いところは、なんといっても保温性です。指がグローブの中でくっついている、というのは、凍傷にたいするかなりの防御があります。最近はこのミトンの人差し指だけが独立したタイプが多く出回っています。グローブでの操作には限界がありますが、人差し指が開放されたミトンは、五本指グローブの限界近くまで操作性を向上させています。

グローブのサイズとフィットとデザインについて

以上のようなことを踏まえてある程度理想のグローブを決めますが、問題は、そのグローブが自分の手に合っているかどうかです。 もうね、これがもっとも難しいです。 グローブの良し悪しを言う前に、フィットが不可なら不可、、ですね。 特に冬季用のグローブは、サイズが合うかどうかが勝負です。(指先があたるのはNG) 人により、指の長さや太さ、大きさが変わっています。そのために、とくにアウターグローブに関しては、どれも大きめにつくっていますが、 それにより操作性が格別に悪くなったりします。 スリム化していれば、それだけ指の締め付けがあったりして血行阻害の可能性もあります。また、丈が短すぎると隙間ができてしまいます。 手のひらの補強がなければ、すぐに破れます。オーバーグローブのサイズは、インナーをどうするかによりますが、2重になっているものに関しては、中のインナーを取り替えて使うということもありえますので、その場合のサイズも考えましょう。
私の場合、基本はポーラーテックパワードライ系の手袋を通年を通して装備しています。 フィット感・操作性・保温性にすぐれた素材で、夏は防寒・春秋は常用。冬はインナーとしてつかっています。オーバーグローブに関しては、例えばマウンテンハードウェアのタイフォングローブを使っています。これは革製のソフトシェルアウターウール混紡のフリースグローブがセットされています。中をとりかえてパワードライにしたりしています。これで寒い場合は、ブラックダイヤモンドのソロイストロブスターを使います。こちらは人差し指が独立した3フィンガータイプのミトンで、インナーはプリマロフトの化繊がはいっていて暖かいし、操作性もよい感じです。サイズを大きめにして、さらにアンダー手袋をはめても余裕があるものにしています。春秋やクライミングなどではアイス用の薄めのオーバーグローブも使用します。

夏山ではクライミング用グローブが使いやすい

追加しますが、夏期はクライミング用のビレイグローブも使っています。 手のひら側が革製で、甲のほうがたいていメッシュになっています。ロープを使うことが多いので仕事ガラですが、ちょっとしたクサリや岩場でも使い良く、ボロボロになりにくいです。そして、なんといっても、カラビナを通せるほどの穴があいている(ものが多い)ので、ザックのウエストループ(ワタシのザックはたいていクライミング用なので、ウエストベルトの部分にカラビナをひっかけるループが付いています)にひっかけるだけで、歩きながら着脱ができるという便利さ。