雪山初心者に多い勘違い、それは…

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雪山を始める方がますます増えています。
ガイドツアーにも問い合わせが多くきます。
そこで思ったことを書いてみます。


軽い気持ちで始めた登山、そして雪山も軽い気持ち

夏山を歩いていますと、冬場は高い山に登ることができません。
でも登りたい。
アレが味わいたい!
そう思うことでしょう。
夏山登山のブームが来れば、しわ寄せではないですけど、雪山も登りたいと思う人が増えるのは当然です。

 

登山のベースが出来ていないまま雪山に入る人たち

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気を付けなければならないのは、ブームに乗って最近始めたばかりの人が、雪山もいきなり始めようとすることです。
これは、何も、今から始まったことではなく、20世紀から登山初心者でも、多くの人はいきなり雪山をやっていたと思います。
しかし、今は、ちょっと勝手が違います。
ステップ作りの環境が無い(薄い)のです
つまり、従来なら、山岳会などに当然加入していて、初心者の周りには、それを教える先輩方がいたわけです。
いまは、個人単位がほとんどで、経験も知識も認識もバラバラなんです。
ヤマレコや情報誌などの記載に頼ることが多く、助言をあたえられる人が周りに少ないだけでなく、好奇心をそそる誘惑だけは増えています

 

つぎはぎだらけの自分の経験

情報はいくらでもあります。
ネット環境のおかげであらゆることを知ることができるでしょう。
しかし、そのチョイスができていません。
ステップが無い以上、知識も経験も継ぎはぎだらけな感じがします。
雪山をやりたいという人のなかでも、登山自体のルール等をまったくわかってないかたもいらっしゃいます。

 

そもそもリスクを思わない人たち

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これも今に始まったわけではありませんが、リスクがあるということをわかっていない、感じていない人が多いです。
それは、リスクが何か?!ということがわかっていないからです。
例えば、車の運転では後部座席のシートベルトを締めるのは、今では当たり前ですが、法的に決まる前までは、後部座席もシートベルトを締めるという人がどれだけいたでしょうか?
慣性の法則を学んでいる以上、言い訳はできません。
知らなかったではないのです。
自分で選択して生きているように見えても、ルールの中に縛られて生きているのが現状だったりします。

 

経験しないとわからない、ならまだいい

それでも、雪山ってこんなだったんだ!こんなことが必要で、こんなリスクもあるんだ、と経験できれば良いです。
しかし、雪山に登っても、リスクがわからないスタンスのまま、学ばない人もいるような気がします。

 

登山は趣味か?それとも人生をかけられる生きがいか?

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本格的な雪山を初めてもよいと思える動機の見分け方として、登山というもののスタンスを吟味してください。
健康のための登山なのか?それとも、もはや山抜きにしての生活などありえない!と思えるほどに魅了されているのか?
つまり、雪山をはじめるには「覚悟」が必要ってことです。
覚悟がなければ、安易な動機、安易な装備、安易な計画、安易な行動になってしまうことでしょう。
以前ブログで雪山初心者のための記事を書きましたが、雪山の認識を新たにして挑戦してほしいものです。
雪山を始める人にありがちな傾向と対策|〜雪山勇者Lv10