山岳ガイドと登山ガイド どう違うの?|ガイド資格とスキルについて

山岳ガイドと登山ガイド、呼び方は違うけど、実際になにが違うのか?そしてその違いや資格の取得について簡単にご説明します。

ガイドの組織とは

これからガイドを目指そうという人も多いと思います。山のガイド資格というのは、各団体や地域でバラバラに動いていたのですが、現在、日本山岳ガイド協会を中心にしてまとまりつつあります。
実際にこの協会が最も大きく、2014年では1200名ほどの会員。2015年には1500名になる予定です。

 

このガイド協会は一つの会ではなく、いくつものガイドグループや協賛グループが集まってできています。
つまりガイドと一言でいっても、ガイド協会所属の○○ガイドクラブのガイドという形で存在するのが普通です(例外あり)
ガイド協会自体は現在公益法人ですので、様々な事業も取り組んでいます。
登山ガイドと山岳ガイドについて

日本山岳ガイド協会のガイド資格

日本山岳ガイド協会の登山における資格は現在4カテゴリーに分かれています。
自然ガイド(ステージT・U)
登山ガイド(ステージT・U・V)
山岳ガイド(ステージT・U)
国際ガイド

 

このほかにも、
フリークライミングインストラクターや
スキーガイド(ステージT・U)
などがあります。

 

 

登山ガイドと山岳ガイドの違いは?

種類がいつくもあって、なにやらちょっとややこしいのですが、
単純に、日本の山岳を中心としたガイドといえば、
登山ガイドと山岳ガイドということになります。
この違いは、職業ガイドとして歩けるコースの範囲が違うということなのです。

 

分かりやすく言うと
登山ガイドは登山道を案内する資格です。
山岳ガイドは登山道と登山道以外の岩稜や谷・壁などといったバリエーションルートを案内する資格です。

 

通常の夏山登山などをベースに考えれば、登山ガイド・山岳ガイドともに案内する範疇であり、呼び方の違いは単に案内する範囲の広さとなっています。

ガイド資格を取得するには

まず一次試験を受けます。これは、筆記試験(山岳・登山)と実技試験(山岳のみ)となります。
合格すれば二次試験です。
二次試験には、登山ガイドには3〜4つの検定試験と義務講習、山岳ガイドには6〜7つの検定試験と義務講習があります。
スキーガイドを付随させるには、さらにスキーガイド用の検定試験と義務講習が用意されています。
これらの講習は1回につき2日〜5日ほどの講習で(登山ガイドは2日)、それをすべてクリアしていく必要があります。
一年で取得する必要はなく、各科目の有効期間は3年まであります。
登山ガイドはまだ良いのですが、山岳ガイドともなると、日数、受講費、受講のための交通宿泊費などがかさみます。

 

山岳ガイドを目指すためには登山ガイドを取得する必要はある?!

基本的にはないようです(以前はあったのですが…)
しかし上記の理由から、山岳ガイドの資格を取得するためにも、まず登山ガイドを取ってからのほうが、経験的にもステップアップしやすいでしょう。
しかしながら、山岳ガイドへのステップアップには、大きな壁があります。
登山と山岳では明らかなスキルの違いがあり、クライミングや岩場、雪山などをプライベートでも率先してやっていない以上は、かなり難しいものとなります。
登山ガイドになれば、山岳ガイドで必要な講習が一部免除されたりしますが、実際は、むしろ難しすぎて面食らってしまうというケースもあるようです。
敷居の高さは今後調整されるとは思います。

 

ガイド資格はいちど取得すれば永久に使えるのか?

ガイド資格は3年で更新しなければなりません。
更新には、更新のための研修というものに参加します。
この研修は、更新期限が切れる日までに受講します。
研修内容は、資格試験とおなじく多種ありますが、そのうちの一つか二つ(ポイント制による)を選んで受講します。
研修内容は、資格をふるいにかけるというものではなく、それぞれの不足したスキルやお互いの知識や経験を交換しさらにスキルを高めるというのが目的になっています(普通は落ちたりしません)

 

 

※詳しくはガイド協会のホームページで確認してください。