沢登りの装備と準備B|初心者のためのシャワークライミング講座

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沢は基本的に、上流にいけばいくほど急になってきます。水量は入渓点がもっとも多く、上流に行くにしたがって、支流や二股となって水を分け、すくなくなっていきます。何度も歩いていると、その水の量を見ただけで(地形・時期・エリアなど経験則)最上流までどのくらいなものかがなんとなく見えてきたりします。まぁ、中には、勢いよく流れていたのかとおもったら、急に枯渇(伏流)してそれっきり、、、って谷もありますけどw
沢の最も核心といえるのが、ゴルジュ帯です。地形図などではっきりとmmマークが確認できるような沢は、このゴルジュが発達していて難易度を上げます。当然勢いよく滝が流れ込んでいたり、底がみえないようなせまいお釜があったりと、ドキドキ感満載。
狭い釜などは、なるべく側壁をへつっていったりして、なるべく水を避けたいものですが、夏の暑いときはおもいきって泳ぐとキモチイイです。ちゃんとザックが浮き袋になってくれますw
また、滝を直登することもあるでしょう。そのときも、水流を避けてしまいがちです(冷たいし)。でも、水の中によいホールドやスタンスがあることも多いので、遠慮なく奇声を発しながらシャワークライムしたらいいのです♪

沢登りに適したハーネス

登攀装備として、ハーネスは必須ですね。
持ち合わせのハーネスでよいですが、水に濡れるので、重みでかさばらないものがいいです。昔ながらのテープ仕様のアルパインハーネス(BDのボッドハーネスなど)は、クッションがないわりに重さもあって、ビミョウ。それなら軽量化されたフリー&アルパイン系のほうがいい気がします。
けっこう岩でこすったり、水に濡れてヨレヨレになりやすいので、若干耐久も必要でしょうか。

 

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カンプ ブリッツ 219g!軽量で沢には最適なハーネスかも
宴yツル キャニオン いわゆるキャニオニング専用。沢下りならコレ!

 

滝の高巻きに便利なハンマー

沢の道具といてば、あとはハンマーですね。当然ハーケンにも使いますが、高まきなどの草つきのドロのルンゼなどを登ったりするときに、土にぶっ刺してつかいます。足はフエルトシューズではドロやクサはすべりやすく、おまけに安定したホールドもない、ってなときは大活躍。
ハンマーのピック部が長いのが沢向きですね。なかなかそんなの売ってませんが、唯一、国産ブランドのミゾーならラインナップも豊富です。ほんとマニアックですよw
私は現在、ハーケンもハンマーも使用していません。まぁ岩に優しく土は耕さない方向でおります。
※プロテクションなどの詳細については、ココでは割愛いたします(責任とれませんのでw)

 

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ミゾー クワハンマー クワのようにピックが平行で土壁登りにてきしている。
宴~ゾー ロカ オーソドックスな沢のハーケン。短めで扱いやすい

もしもの時の沢登りでの防寒具

防寒具としては、ネオプレーン系の中間着や雨具です。基本、入渓地点で暑く感じても、上部の沢は真夏でも冷たく、シャワー浴びすぎて寒くなることもあります。濡れていてもウェアが守ってくれます。あとは風さえさえぎれば保温できるのです(雨具が必須)。ダウンとか化繊インサレーションモノはちょっとつかえませんね。だだ、沢中や抜けて小屋で泊というのならパタのナノパフあたりは忍ばせておいて正解ですね。もちろん着替えやタオルなども。 ロープは20m〜30m程度が使いやすいです。50mロープでもよいですが、ちょっと使いにくいでしょう。懸垂下降は滝の高巻きの下降のときに使うことが多いですね。あとは、エスケープの沢を下るときなどw 沢では流れがありますので、クライミング以上にカラビナなどを紛失しやすいので、取り扱いもご注意ください。スリングはダイニーマの軽量+棄ててもいい捨て縄(6mmスリングを計り買いしてください)を用意。 ロープを使うタイミングは難しいです。安全に登るならロープを出すべきですが、大幅に時間がかかります。よく「小滝が連続」なんてのがありますがちょっとした滝(4-6m)なんてのが意外とあなどれません。仲間の能力に応じて的確に行動しましょう。(私はたいてい1人ではいりますので、選択の余地はありませんが。。ガイディング中は遠慮なく出します)

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さて、源流部まで上り詰めますと、沢がほどなく涸れ、いっきに急になってきます。ヤブがひどければころあいを見計らって尾根にでるか、メジャーな沢ならたいてい踏み跡があるのでそれをさがしながら稜線にでます。このとき、「藪さ加減」がいろいろありますw まぁ秩父や奥多摩あたりではたいして藪はなく、快適なんですが、そこそこの沢、、、たとえば谷川のほうなどいったときは、ほんとラッセルのような藪コギだったりします。ここでウェアやアウターがビリビリになる可能性がありますのでお気をつけください。とくに雨具などは最近の軽量化の影響で極うす素材ばかりでして、、、困りモノです。以前はナタをもっていっていましたが、毎回藪をナタで刈るということが、今の時代にはあっていませんね。重いし。 ところで、飲み水は、下山も考慮してもし足りなければ、源流のあたりで汲んでおきましょう。まだ上流があるとおもっていると、完全に伏流してしまっていたりしますから、読み間違えないように。 稜線(登山道)に抜ければ、沢は終了です。適当に着替えたりして開放感を堪能しましょう。

その他野営アイテム

     BIOLITE キャンプストーブ 焚き火をおこしてストーブと発電&充電もしてしまうスゴモノ。ちょっと沢で使えそうなアイテム。 ファイントラック ポッドラック ツエルトならよくあるけど、これは軽量なティーピータイプの外張り?隙間も防ぐのでヤブ蚊阻止もできそうです。ストックをポール代わりにでき、中のメッシュテントもある(別売)というなかなか使えそうな装備 猿ヤ用防水シートカバー 沢帰りで濡れたまま温泉まで、、なんていうときに便利です
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