アイゼンも数年使っているうちに、いつの間にか爪が丸くなってしまいます。丸くなったアイゼンは、雪山では危険です。定期的にチェックして、研いでおきたいもの。しかし、きれいに研いでくれるショップや知人がいない場合、自分で研がなくてはいけません。そこで、アイゼンの研ぎ方を紹介します
今回は、ペツルのアイスミックス用クランポン・サルケンを研いで見ます。もうかなり爪が丸くなってしまいました。
平目のダイヤモンドヤスリ
私は壷竹のニコルソンという平目の金属ヤスリを使っています。もう10年以上使っていますが、一生使えそうなくらい良いヤスリです。
アイゼンをまず固定しましょう。慣れてくると、固定具がなくても研げますが、はじめは何かで固定したほうがようでしょう。
そのような作業台などが無い場合は、ホームセンターなどのDIYコーナーを借りてやると良いですよ!
ヤスリは押すときに研ぎます。引くとき、あるいは往復させて研ぐと、角度が変わってしまうので、一定の角度を保って、押しながら研ぎますよ。(チェーンソウなどと同じです)
基本的に、研ぐのは刃物と同じです。勝手に角度をつけて研いでは失敗します。
元の角度を維持しつつ、若干、先端を多めに削るのが良いです。でないと、元の面と平行に削ると、かなりの作業になってしまいます。若干先端を意識して、全体を研いでいきます。
爪を研いで行きます。三角形の両サイドを平に研ぎます。先端が若干角度がついています。三角形の面のほうは研ぎません。研いではいけません。
難しいのは前爪です。先端を左右均等に研いで行きますが、角度は若干変えながら研いで行きます。厚みを無くすと強度がなくなりますので注意。できるだけ、爪の底面(下の面)は研がないほうがいいのですが、先端がつぶれている場合は若干慣らしてあげます(初めての場合は触らないほうが懸命かも) そして、左右均等になるように、何度も交互に削ります。片方だけ削ると、削りすぎることがあります。
先端の爪の下のノコギリ(ギザギザ)になっている部分も軽く研ぎます。返しになるところですから、削りすぎては安全上問題があります。そして、平に軽く研ぎましょう。
1セット、研ぎ終わるまでに慣れれば1-2時間程度で終わります。ちょっと手が疲れますけど(笑